ハラスメント(嫌がらせ)は、不適切な行動や言動を指す言葉です。
一般的には、セクハラやパワハラが大きく取り上げられることが多いですが、それ以外のハラスメントも存在します。
今回は、そんなハラスメントについて、いくつかまとめましたので、参考にしてください。
ハラスメント一覧まとめ
早速見ていきます。
セクシャルハラスメント
性的な言動や行動によって相手を不快にさせる行為。
一般的には、男性から女性への行為が目立つ傾向がありますが、女性から男性へのセクハラも少数ですが、あります。
セクハラについては、年々厳しくなっている傾向で、恋人の有無、結婚の有無、子供の有無などに関しての追求もセクハラに該当する説もあります。
セクハラ例
・同僚が性的なジョークを繰り返し言ってくる
・メッセージやメールで性的な内容を送られる
・上司が求められていない性的なアプローチをする
バリアスハラスメント
人種、民族、宗教などの違いを理由にする差別的な行為。
一番、メジャーなのは人種差別です。
以前は、日本では人種差別はほとんどなかったように感じますが、昨今は、日本在住・滞在の外国の方も増えており、このような問題がニュースでも取り上げられるようになりました。
バリアスハラスメント例
・同僚が特定の人種や民族に対して侮辱的な発言をする
・上司が人種に関連した冗談を言って、従業員を傷つける
・特定の人種や民族の従業員に対して、昇進や重要なプロジェクトへの参加の機会を与えない
・人種に基づいて業務の負荷を他の従業員よりも多く課す
・従業員が宗教的な服装をすることを嘲笑し、冷やかす
・特定の宗教を持つ従業員に対して、信念や実践に関する非難をする
・特定の民族や人種に対して広く信じられているステレオタイプを押し付ける
・従業員が特定の民族のステレオタイプ的な行動を期待される
・特定の人種や民族の従業員に対して低い評価や報酬を与える
・採用面接で人種や民族に関連した質問をする
ジェンダーハラスメント
性別に基づく嫌がらせや差別的な態度。
最近は、ジェンダーについて大きくニュースでも取り上げられていますし、同性婚なども話題などでセクハラやパワハラと同様程度にまで認知が拡大している印象です。
ジェンダーハラスメント例
・女性従業員に対して、特定の性別に関するステレオタイプ的な期待を押し付ける
・男性従業員に対して、感情や行動に関するジェンダーステレオタイプを持つ
・同じ職務を行っているにもかかわらず、男性従業員が女性従業員よりも高い給与を受けている場合
・女性が育児休暇を取った後に、給与やキャリアに影響が出る
・上司や同僚から性的なコメントやジェスチャーを受ける
・女性従業員が不適切な行動をされ、仕事の環境が不快になる
・女性従業員が昇進やリーダーシップのポジションに選ばれることが少ない
・女性が意思決定に参加する機会が男性よりも少ない
・特定の性別に特定の仕事を割り当てることで、性別による偏見を示す
・女性がある職種に偏在し、男性が別の職種に集中する
・女性従業員が出産や子育てに関する質問やプレッシャーを受ける
・女性が仕事と家庭の両立を求められ、その負担が男性よりも大きい場合
モブビング
職場などでの集団からの執拗ないじめや嫌がらせ。
いわゆる集団によるいじめです。
大人になっても、職場で集団いじめするなんて本当に最低だと思いますし、そのような人間たちが上に立つ会社は最悪です。
モブビング例
・特定の従業員がチームから無視され、業務に関する情報や重要なコミュニケーションが共有されないようにされる
・複数の同僚が特定の従業員に対して悪口を言ったり、噂話を広めたりする
・社内での陰口によって、その人の評判を損なうような行動
・特定の従業員が担当する業務やプロジェクトを妨害し、業績や成果を制限するような行動をする
・従業員が会話やチーム活動から遮断され、孤立した状態に置かれる
・他の従業員がその人を無視したり、関わらないようにする
・複数の人々が虚偽の情報を広めて、特定の従業員に対する評判を傷つけるような行動
・特定の従業員が話すと、周囲の人々が冷笑したり、冷たい態度をとる
・特定の従業員の作業を意図的に遅らせたり、品質を低下させたりする
モラルハラスメント
道徳や倫理に反した行為や態度。
収入や社会的位置に関して貶すなどが該当します。
モラルハラスメント例
・同僚たちが特定の従業員を無視し、コミュニケーションから遮断する
・チーム活動や社交的なイベントに招待されない
・上司が特定の従業員の意見や提案を無視し、その人のアイデアを尊重しない
・噂や噂話を通じて、その人の信用を低下させる
・特定の従業員に対して過度な仕事負荷を課すことで、ストレスや疲労を引き起こす
・他の従業員よりも多くの業務を任せられる
・上司や同僚が常に否定的なフィードバックを提供し、その人の努力や成果を認めない
・建設的なアドバイスや賞賛がなく、批判だけが行われる
・特定の従業員がチームやグループから孤立させられ、関与を排除される
・コミュニケーションや協力の機会が制限される
・上司や同僚が従業員に対して恐怖心を植え付けるための嫌がらせ的な発言を行う
・常に不安や圧力をかけるような言葉を使う
サイバーハラスメント
インターネットやソーシャルメディアを通じて行われる嫌がらせや脅迫。
いわゆるネットでの誹謗中傷です。
昨今はSNSの台頭と同時に、誹謗中傷も増えた印象です。
誹謗中傷によって亡くなる人がいるなど、とても深い問題につながっています。
このような事態に、誹謗中傷に対しての取り締まりもかなり強化されており、有罪判決が下されることも増えてきました。
サイバーハラスメント例
・ソーシャルメディア上で、他人を中傷したり侮辱するコメントやメッセージを送る
・オンラインフォーラムで、攻撃的な言葉を使って議論を行う
・個人のプライベートな写真や情報を無断で公開する
・個人の秘密や機密情報をオンラインで広める
・オンラインで特定の人物を執拗に追いかける行為を行い、ストーキングのような状態を作り出す
・常に特定の個人の行動や投稿を監視し、その情報を追跡する
・誰かの名前や写真を使ってフェイクアカウントを作成し、偽情報を広めたり、攻撃的な発言を行ったりする
・被害者を装って他人に迷惑をかける
・ウイルスやマルウェアを使用して、特定の個人のコンピュータやデバイスに攻撃を仕掛ける
・オンラインアカウントをハッキングして、個人情報を盗む
・過去のパートナーや元恋人とのプライベートな写真や動画を無断で公開し、その人を恥じさせようとする
アカデミックハラスメント
学術環境において教育や研究の妨げとなる行為。
大学院などの研究室などで、教授から教員、教員から院生などに行われることが多いです。
権力や地位を使って、不当・悪質な指導や規制、要求をするなどが該当します。
アカデミックハラスメント例
・同僚が他人の研究アイデアや成果を盗用し、その人の努力を無駄にする。
・嫉妬や競争心から、不正な手段で他人の成果を妨害する。
・特定の研究者に対して執拗に評判を落とそうとする。
・評価の高い研究者を攻撃するために情報を集めたり、虚偽の情報を広めたりする。
・同じ研究分野の同僚が、学会発表や論文提出の際に妨害を試みる。
・競合する研究者が、研究内容の特許や著作権を申請して妨害する。
・学生と指導教員の間で、過度な要求や無理解な態度による対立が起きる。
・学生が研究指導を求める際に、指導教員が無視や不適切な扱いをする。
・特定の人種や性別に属する学生や研究者が、その属性に基づいた差別的な行動や発言を受ける。
・アカデミック環境での性別や人種に関連する偏見による差別が起きる。
レリジャスハラスメント
宗教的信念や実践に対する攻撃や嫌がらせ。
レリジャスハラスメント例
・同僚が特定の宗教の信念や実践に対して冷やかしや否定的な発言をする
・宗教的な服装や習慣を嘲笑う言葉を使う
・特定の宗教に属する人々に対して、ステレオタイプ的な特徴や行動を押し付ける
・宗教的な信念に基づいた一般化された見方を強要する
・宗教的な信念に基づいて、他の人に対して嫌がらせや脅迫を行う
・特定の宗教を信じない人々に対して、攻撃的な言動や行動を行う
・特定の宗教を信じる人々のアイデンティティを無視し、その宗教的なアイデンティティを否定する
・宗教的な信念に基づく価値観や規範を軽視する
・特定の宗教的な行動や祭り、儀式を妨害しようとする
・宗教的な行事を意図的に邪魔し、宗教的な実践を阻害する
ディスアビリティハラスメント
身体的、精神的な障害に対する差別や嫌がらせ。
ディスアビリティハラスメント例
・同僚が障害に関連する差別的な発言や冗談を言う
・障害に基づいた侮辱的なコメントやステレオタイプを広める
・障害を持つ従業員に対して、昇進や重要なプロジェクトへの参加の機会を制限する
・障害に基づいたステレオタイプや偏見によって、仕事のチャンスが制約される
・障害者に対して、必要なアクセスや支援を提供しないことで、業務や学習を困難にする
・障害者のニーズに対する配慮がないままに、環境を提供する
・同僚が障害者の身体的特徴や動作を嘲笑し、その人の外見をからかう
・障害に関連した個人的な特徴を侮辱的に扱う
・障害を持つ従業員に対して、過度な業務負荷や厳しい要求を課す
・障害者のニーズに対して理解を示さず、無理な要求をする
・同僚や上司が、障害者に対してプライベートな健康情報や治療に関する質問をする
・障害についての個人的な情報を求める行動が行われる
エイジハラスメント
年齢に基づく差別的な行動や態度。
年齢でマウント取るような大人にはなりたくないですね。
エイジハラスメント例
・上司や同僚が特定の年齢層に対して冷やかしや侮辱的な発言をする
・年齢に基づいたステレオタイプや偏見を広める
・年配の従業員に対して、昇進やプロジェクトへの関与の機会を与えない
・年齢に基づく偏見によって、仕事の機会が不平等に分配される
・年齢が高い従業員に対して、退職を促すための圧力をかける
・リストラの際に年齢が高い従業員を優先的に解雇しようとする
・年齢が異なる従業員を同僚たちが遮断し、コミュニケーションから外す
・若年層や高齢層の従業員が職場で孤立した状態に置かれる
・年齢が高い従業員に対して、能力やアイデアの価値を否定する
・年齢に基づいた先入観によって、その人の経験や知識を軽視する
・年齢が若い従業員に対して、単純な業務や低レベルのタスクを割り当てる
・年齢に基づいた偏見によって、能力に合わない業務を任される
まとめ:ハラスメントは多種多様
ここまでハラスメントにまとめてきました。
基本的にはビジネスシーンにおけるハラスメントを取り上げましたが、ハラスメントはプライベートでもあります。
気づかない内に加害者になっているケースもありますので、改めて自分の言動・行動を見直してください。
また、被害に遭われた際は、自分に解決できない場合は、誰かに早めに相談しましょう。
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