失業保険は自己都合で退職してももらえるのか、受給条件や手続きの方法を解説していきます。
他にも、自己都合退職の場合の受給期間や金額についても解説しています。失業保険を早く貰う方法や注意点も合わせて紹介していくので、本記事を読むことで失業保険を確実に受給できるようになります。
自己都合退職で失業保険は受給できるのか
結論から言うと、自己都合退職でも失業保険はもらえます。ただし、失業保険を受給するためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
自己都合退職の人が失業保険を受け取るためには、基本的に次の3つの条件をすべて満たしている必要があります。
失業保険がもらえる3つの必須条件
- 雇用保険に加入していた期間が、退職日以前の2年間に12ヵ月以上あること
- 働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できていない状態であること
- ハローワークで求職の申し込みをおこない、積極的に仕事を探していること
特に重要なのが1つ目の「雇用保険の加入期間」です。正社員として働いていれば、会社が労働者を雇用保険に必ず入れているので、12ヵ月以上の就労期間があれば基本的には条件を満たせます。
正社員でなくても、条件を満たしていれば雇用保険には加入しているので、まずはご自身の状況を確認することが大切ですね。正社員以外が雇用保険を受給する条件は、本記事内の「正社員以外でも失業保険は貰えるのか」にて解説しているので、ご確認ください。
まとめると、退職前の2年間で12ヵ月以上働いていた(雇用保険に入っていた)人で、就労意欲がある人なら、ハローワークで申請することで自己都合退職でも失業保険を受け取れます。

基本的に毎月2回以上の実績を作って、ハローワークに報告する必要がありますが、実績と認められる活動も限られており手間がかかってしまいます。
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【注意】失業保険がもらえないケースとは
自己都合退職で失業保険を受給できる条件を満たしていても、手当がもらえないケースもあります。簡単にまとめると、「就職できる状況にない人」「就職する気がない人」「既に働いている・就職先が決まっている人」は失業保険を受け取れません。
以下で失業保険が受け取れない具体的なケースを紹介します。
受給条件を満たしていても受け取れないケース
- 病気やけがのため、すぐには就職できない
- 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない
- 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っている
- 結婚などにより家事に専念する
- 昼間学生になる、または同様の生活をして学業に専念する
- 短時間就労のみを希望している(雇用保険の加入条件を満たす就職先を検討しない人)
- 次の就職先が決まっている
- 自営業をしている
- 会社の役員に就任している、もしくは就任予定がある(名義だけの場合も含む)
- 就職・就労中の人(試用期間を含む)
- 週に20時間以上パート・アルバイトして働いている
- 同一事業所で就職・離職を繰り返しており、再び同一事業所に就職する予定がある
参考:厚生労働省
パート・アルバイトが失業保険を受給する条件について
失業保険を受け取れないケースは様々ありますが、良い転職先が見つかり次第、働ける状況であり働き始めるつもりである人なら問題なく失業保険は受給できます。
そのため、就労意欲を見せるために転職活動を必死でやる必要はなく、中々仕事が見つからなくてもハローワークから受給期間内の失業保険を打ち切られることはありません。

転職活動を何から始めれば良いか分からない人は、転職の知見が豊富で誰でも利用しやすい大手転職エージェントに相談してみると、やるべきことが明確になってきます。
自己都合退職での失業保険の申請手続きとかんたんな流れ
自己都合退職の場合に失業保険を申請するところから受給までの流れを5つのステップに分けて、分かりやすく解説します。
自己都合退職で失業保険を申請する流れ
退職して会社から書類(離職票など)を受け取る
退職時に会社から「雇用保険被保険者離職票(離職票-1、離職票-2)」という書類を受け取ります。雇用保険被保険者離職票は失業保険の手続きに絶対に必要なので、退職後10日ほど経っても届かない場合は、会社の担当部署に確認しましょう。
離職票には退職理由が書かれています。内容が事実と異なる場合は、ハローワークで相談できるので、まずは書類をしっかり受け取ることが第一歩です。

ただし、法令違反・規則違反など自分に問題がある退職理由とされていた場合は失業保険にも影響が出てくるので、その際は必ず退職理由が異なることを相談しましょう。
ハローワークで求職と失業保険を申し込む
離職票が手元に届いたら、ご自身の住所を管轄するハローワークへ行き、求職の申し込みと失業保険の申請手続きをおこないます。
失業保険の申請だけをおこないたい人もいると思いますが、失業保険を受け取るためには求職の申し込みも必須です。
求職の申し込みをしても、ハローワーク経由で就職しなくても問題ないので、失業保険を受け取りたい人は求職の申し込みも必ず同時におこないましょう。
失業保険の手続きをおこなう際に、持っていくものは以下の通りです。
失業保険の手続きの際に持っていくもの
- 離職票(-1、-2)
- 個人番号確認書類(マイナンバーカードなど)
- 身元確認書類(運転免許証など)
- 証明写真(最近の写真、正面上三分身、縦3.0cm×横2.4cm)2枚
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
参考:ハローワーク
本人手続きや支給申請の度に、マイナンバーカードを提示する場合は、証明写真を持って行かなくても大丈夫です。
初めてハローワークに行く際は少し緊張するかもしれませんが、窓口で「失業保険の手続きをしたい」と伝えれば、担当者が丁寧に案内してくれますよ。
7日間の待期期間と雇用保険説明会への参加
ハローワークで手続きを終えた日から7日間は「待期期間」と呼ばれ、この間は失業保険が支給されません。
待期期間が終わると、指定された日時に「雇用保険説明会」に参加する必要があります。雇用保険説明会で、失業保険の受給に関する重要な説明を受け、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」という大切な書類を受け取ります。必ず参加しましょう。
雇用保険説明会は失業保険の配布に必須な書類が渡されるだけでなく、参加自体が失業保険を受給する条件に含まれています。そのため、「説明を聞かなくても大丈夫」と思っている人でも、必ず参加する必要があります。
失業の認定と受給
説明会で指定された「失業認定日」に、再びハローワークへ行きます。失業認定日に失業認定申告書を提出し、「失業状態であること」と「求職活動をおこなっていること」を報告します。
自己都合退職の場合だと、基本的には1ヵ月の給付制限(雇用保険説明会後、失業保険を受給できない期間)を経て、失業認定日が設定されています。

求職活動実績とは前向きに仕事を探していると証明する活動のことです。どんな活動が求職活動実績として認められるかは、次のステップである「次の失業認定日までに求職活動実績を作るにて解説しています。」
無事に認定されると、通常5営業日ほどで指定した口座に失業保険が振り込まれます。
次の失業認定日前日までに求職活動実績を作る
失業認定日は、原則として4週間に1度、受給期間が終わるまで設定されています。そのため、次の失業認定日前日までに求職活動実績を作る必要があります。
回目以降の失業認定日では、2つ以上の求職活動実績を失業認定申告書に記入する必要があります2。求職活動実績として認められている活動は、以下の通りです。
求職活動実績として認められる活動の例
- 求人への応募(面接や応募書類の送付)
- ハローワークが⾏う、職業相談、職業紹介、各種講習・セミナーの受講
- 許可・届出のある⺠間事業者(転職エージェント)がおこなう、職業相談、職業紹介、求職活動に関するセミナー等の受講
- 公的機関等が⾏う、各種講習・セミナー、個別相談ができる企業説明会等の受講
- 再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験
参考:ハローワーク
求職活動実績は同じものが重複しても問題ありません。ただし、同じ日に複数の求職活動実績を作っても1度の実績としか認められないことが多いです。

最も手軽な方法は、転職エージェントが開催しているオンラインセミナーに参加することです。オンラインセミナーは自宅や電車からでもスマホ・PCで空いている時間に参加でき、1時間程で求職活動実績を作れます。
特に、リクルートエージェントのオンラインセミナーはいつでも視聴できるものが豊富であり、登録してすぐに求職活動実績を作れますよ。
求職活動実績を作る方法について、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は読んでみてください。
失業保険を自己都合退職で受給する際に貰える金額・期間
自己都合退職した際に受給できる失業保険の金額や期間は、年齢や働いていた時の収入によって変わってきます。以下でそれぞれ解説していきます。
失業保険を自己都合退職して受給できる金額・期間
失業保険でもらえる金額について解説
1日あたりにもらえる失業保険の金額(基本手当日額)は、離職直前の6ヶ月間の給与の合計額を180で割った金額(賃金日額)のおよそ45%~80%です。給与が低い方ほど、給付率が高くなるように設定されています。
基本手当日額の正確な金額はハローワークで決定されますが、簡単な計算式で目安を知ることができます。
基本手当日額の計算式
(退職前6ヶ月の給与総額÷180)×給付率(45~80%)
基本手当日額は年齢によって上限があります。もとの給料がどれだけ高くてもその上限を超えることはありません。
年齢 | 金額 |
---|---|
29歳以下 | 7,065円 |
30歳〜44歳 | 7,845円 |
45歳〜59歳 | 8,635円 |
60歳〜64歳 | 7,420円 |
参考:ハローワーク(2025年8月時点の情報)
また、基本手当日額は下限額も決まっているので、収入に不安があった人でも最低限、就職するまでの生活ができるお金は貰うことができます。
基本手当日額の下限額:全年齢で2,295円
参考:ハローワーク(2025年8月時点の情報)
基本手当日額の給与率も収入や年齢によって違いがあります。年齢と給付率、実際の基本手当日額の関係を表にまとめました。
賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
---|---|---|
離職時の年齢が29歳以下の場合 | ||
2,869円以上 5,200円未満 | 80% | 2,295円~4,159円 |
5,200円以上 12,790円以下 | 50%~80% | 4,160円~6,395円 |
12,790円超 14,130円以下 | 50% | 6,395円~7,065円 |
14,130円(上限額)超 | - | 7,065円(上限額) |
離職時の年齢が30~44歳 | ||
2,869円以上 5,200円未満 | 80% | 2,295円~4,159円 |
5,200円以上 12,790円以下 | 50%~80% | 4,160円~6,395円 |
12,790円超 15,690円以下 | 50% | 6,395円~7,845円 |
15,690円(上限額)超 | - | 7,845円(上限額) |
離職時の年齢が45~59歳 | ||
2,869円以上 5,200円未満 | 80% | 2,295円~4,159円 |
5,200円以上 12,790円以下 | 50%~80% | 4,160円~6,395円 |
12,790円超 17,270円以下 | 50% | 6,395円~8,635円 |
17,270円(上限額)超 | - | 8,635円(上限額) |
離職時の年齢が60~64歳 | ||
2,869円以上 5,200円未満 | 80% | 2,295円~4,159円 |
5,200円以上 11,490円以下 | 45%~80% | 4,160円~5,170円 |
11,490円超 16,490円以下 | 45% | 5,170円~7,420円 |
16,490円(上限額)超 | - | 7,420円(上限額) |
参考:厚生労働省(2025年8月時点の情報)

具体的な生活の見通しを立てるためにも、一度ご自身の給与明細を見ながら計算してみてはいかがでしょうか。
失業保険の受給金額を確認する際の注意事項は以下の通りです。
失業保険の受給金額を確認する際の注意点
- 計算はあくまで目安にしかならない
- 賞与は計算に含まれない
正確な受給額については、ハローワークから発行される「雇用保険受給資格者証」で必ず確認しましょう。
失業保険の給付日数について解説
自己都合退職の場合、失業保険の給付日数は雇用保険の被保険者であった期間で決まります。具体的には、以下の通りです。
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | |
---|---|---|---|---|---|
全年齢 | 90日 | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
正社員として働いていれば、会社が雇用保険に加入させる決まりになっているので、自分が以前の会社で働いていた期間が雇用保険の被保険者の期間とほぼ一致します。
正社員以外の人も条件を満たしていれば、会社側が雇用保険に加入させる義務が発生します。詳細は本記事内の「正社員以外でも失業保険は貰えるのか」にて解説しています。
また、自己都合退職の場合だと、失業保険の申請をしてから基本的には1ヵ月の給付制限があります。したがって、申請してから約1ヵ月経ってから失業保険を受け取ることができます。
【2025年4月〜】法改正で給付制限が原則1ヵ月に
自己都合退職の場合、これまで7日間の待期期間の後に、さらに「給付制限」の期間があります。給付制限の期間は、失業保険を受給することができません。
自己都合退職の場合、以前は原則として2ヵ月の給付制限がありましたが、2025年の雇用保険制度改正によって、2025年4月1日以降に退職した人からは、この給付制限期間が原則1ヶ月に短縮されます。
これにより退職後の経済的な不安が、以前よりも早く解消されるようになります。生活の見通しが立てやすくなるのは、大きな安心材料ですね。
退職日が2025年3月31日以前の場合は、旧制度の対象となり、給付制限は2ヶ月のままなので注意が必要です。仮に今から失業保険の申請をしたとしても、失業保険の制度は退職日時点のものが適用されます。
他にも、2025年4月の雇用保険制度改正で雇用保険の受給に関する以下の変更がありました。多くは、失業保険以外の給付金に関する内容です。
雇用保険制度改正での変更点
- 自己都合退職者が、教育訓練などを自ら受けた場合の失業保険の給付制限解除が可能になった(詳細は「職業訓練を受けて給付制限を解除する」にて解説)
- アルバイトやパートタイマーとして再就職した際にもらえた就業手当が廃止
- 再就職後の給料が前の会社より低い場合にもらえる就業促進定着手当の支給額上限が引き下げ
- 教育訓練支援給付金の給付率引下げ(基本手当の80%→60%)
- 「出生後休業支援給付」・「育児時短就業給付」の創設
- 60歳時点と比べて給料が大幅に下がった場合に支給される「高年齢雇用継続給付」でもらえる金額の割合が、低下した賃金の15%から10%に引き下げ
参考:厚生労働省
例外的に給付制限が3ヶ月になるケース
給付制限が原則1ヶ月に短縮される一方で、例外もあります。直近5年以内に3回以上、自己都合退職を繰り返している場合は、ペナルティとして給付制限期間が3ヶ月に延長されます。
これは、安易な転職を防ぐための措置と考えられます。ご自身の過去の職歴も、一度確認しておくと良いでしょう。
自己都合退職でも失業保険を早くもらう3つの方法
自己都合退職でも給付制限をなくし、早く失業保険を受け取る方法がいくつかあります。
自己都合退職でも失業保険を早く受け取る方法
「特定理由離職者」に該当するか確認する
自己都合退職であっても、病気やケガ、家族の介護、結婚に伴う引っ越しなど、やむを得ない正当な理由がある場合は「特定理由離職者」と認められることがあります。
具体的に特定理由離職者とされる要件は以下の通りです。
特定理由離職者として認められる条件
- 心身の問題でその仕事が困難になって退職した
- 妊娠、出産、育児などにより離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた
- 親族の看護など家庭の事情で退職した
- 配偶者や扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより退職した
- 転勤など通勤が困難になることが理由で退職した
参考:ハローワーク
「特定理由離職者」に認定されると、会社都合退職の人と同じように、7日間の待期期間が終われば給付制限なしで失業保険を受け取ることができます。心当たりがある場合は、ハローワークで相談してみましょう。
教育訓練を受けて給付制限を解除する
ハローワークが実施する教育訓練を受けることでも、給付制限が解除されます。これは、再就職に役立つスキルを無料で学びながら、失業保険も早く受け取れる、非常にメリットの大きい制度です。
ハローワークが実施する教育訓練の内、以下に当てはまるものが給付制限を解除する条件として認められます。
給付制限を解除できる職業訓練
- 教育訓練給付金の対象となっている教育訓練
- 公共職業訓練
- 短期訓練受講費の対象となっている教育訓練
- 上記3つに準ずるものとして、職業安定局長が定めた訓練
参考:厚生労働省
具体的にどの教育訓練を受ければよいかは、ハローワークの職員に直接確認することをおすすめします。
教育訓練にはWebデザインやプログラミング、介護など様々なコースがあります。キャリアチェンジを考えている人にとっては、まさに一石二鳥の選択肢と言えるかもしれませんね。
早めに転職して「再就職手当」をもらう
失業保険の支給日数を一定以上残して早めに再就職が決まると、再就職手当がもらえます。
再就職手当は失業保険とは別物です。再就職手当を受け取ると、失業状態ではなくなるので失業保険の受給は終了してしまいます。
しかし、再就職手当は失業保険を満額もらいきるよりも、結果的に総受給額が多くなるケースもあるとてもお得な制度です。じっくり仕事を探すのも一つの手ですが、早く転職活動を始めることにも大きなメリットがあるのです。

転職を早く成功させたい人は、転職エージェントに相談して、転職活動の進め方や選考対策を教えてもらうことがおすすめです。特に、選考対策では企業ごとに特化した対策をしてくれるため、選考通過率が高まります。
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自己都合退職と会社都合退職の大きな違いとは?
自己都合退職とは自分自身が退職したいと思って自主的に退職することであり、会社都合退職とは会社の倒産やリストラ、会社の不祥事・ハラスメントなど働く側に責任がない退職のことです。
失業保険に関することでは、手続きや申請方法などの大まかな部分は変わりませんが一部異なる点もあるので、その違いを解説していきます。
給付制限期間の有無
最も大きな違いは、失業保険がもらえるまでのスピードです。
自己都合退職の場合は、7日間の待期期間の後に原則1ヶ月(2025年3月31日以前の退職は2ヶ月)の給付制限があります。一方、会社都合退職の場合はこの給付制限がなく、7日間の待期期間が終わればすぐに支給が始まります。
会社都合退職の場合だと、急に仕事がなくなってしまいお金に困っている可能性が高いことから、給付制限がなくなっています。
給付日数の違い
失業保険を受け取れる期間(給付日数)も大きく異なります。自己都合退職の場合、給付日数は雇用保険の加入期間に応じて90日〜150日です。
これに対し、会社都合退職の場合は、年齢や加入期間に応じて90日〜最大で330日と、より手厚いサポートが受けられます。これは、予期せぬ退職を余儀なくされた人を保護するための措置なのです。
計算方法に違いはない
1日あたりにもらえる失業保険の金額(基本手当日額)の計算方法自体は、自己都合でも会社都合でも変わりません。
金額は、あくまで退職前の給与額に基づいて決まります。ただし、もらえる期間が違うため、最終的に受け取る総額は会社都合退職の方が多くなるケースがほとんどです。
失業保険を会社都合退職で受け取る際の詳細について、以下の記事でも詳しく解説しています。気になる人は読んでみてください。
正社員以外でも失業保険は貰えるのか
「正社員じゃないと失業保険はもらえないのでは?」と心配される人もいますが、そんなことはありません。契約社員や派遣社員、アルバイト・パートといった雇用形態に関わらず、条件を満たせば誰でも失業保険を受け取ることができます。
雇用形態に関わらない受給条件
契約社員や派遣社員、アルバイト・パートの人が失業保険を受け取るための条件は、基本的に正社員と同じです。
正社員以外の受給条件
- 雇用保険に加入していた期間が、退職日以前の2年間に12ヶ月以上あること
- 働く意思と能力があること
この2つを満たしていれば、雇用形態を理由に受給できないということはありません。まずはご自身が雇用保険に加入していたか、給与明細などで確認してみましょう。
週20時間以上の労働が条件になるケースも
ただし、雇用保険に加入するためには「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用見込みがある」という条件があります。
シフト制で働く人の場合、週によっては労働時間が20時間を下回ることもあるかもしれませんが、雇用契約書で週20時間以上と定められていれば対象となります。契約内容がどうなっているか、一度確認してみると安心ですね。
失業保険を自己都合退職で受給する際の注意点
失業保険は退職後の生活を支える重要な制度ですが、スムーズに受給するためにはいくつか知っておくべき注意点があります。よくあるトラブルを事前に把握し、冷静に対応できるように準備しておきましょう。
失業認定日にハローワークへ行けない場合
失業認定日は、原則として本人が指定された日時にハローワークへ行く必要があります。しかし、病気や面接日と重なるなど、やむを得ない理由で行けない場合もあるでしょう。
その場合は、必ず事前にハローワークに連絡を入れてください。理由が正当であると認められれば、認定日を変更してもらえることがあります。無断で欠席すると、その期間の失業保険が受け取れなくなってしまうので注意が必要です。
ハローワークは以下の理由であれば、失業認定日の変更を認めています。困ったらまずは、ハローワークに連絡しましょう。
やむを得ない理由の例
- 就職活動(採用面接、採用試験など)
- 本人の病気、けが(期間が15日未満の場合)
- 就職に必要な国家試験、検定等の資格試験の受験
- 本人の親族の看護や冠婚葬祭
受給中のアルバイトは事前に申告しないと不正受給になる
失業保険の受給中にアルバイトをすること自体は可能ですが、必ず事前にハローワークに申告する必要があります。
申告を怠ったり、収入を偽って報告したりすると「不正受給」とみなされ、厳しいペナルティが課せられます。支給停止はもちろん、受け取った金額の3倍の額の納付を命じられることもあります。「これくらいならバレないだろう」という安易な考えは絶対に禁物です。
求職活動実績は失業認定日の前日までに作っておく必要がある
求職活動実績は失業認定日の前日までに、基本的には2つ(初回認定日は1つ)作っておかなければなりません。
なぜなら、失業認定日当日の求職活動は次回分の求職活動実績としてカウントされるため、当日に求職活動実績を作ることはかなり難しいからです。
もし、失業認定日当日に求職活動実績が足りなければ、ハローワークの職員に素直に相談することで、解決することも可能性は低いですがあります。

失業認定日が近くなって来ていて時間がない時は、リクルートエージェントのオンラインセミナーに参加しましょう。
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失業認定日当日の求職活動実績について、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は読んでみてください。
失業保険の受給中に転職活動を進めるポイント
失業保険は、退職後の生活を支える心強い味方です。この経済的な安心感を活かして、焦らずに次のキャリアを考えることは非常に重要です。
特に、自己都合退職した人はワークライフバランスや職場環境、収入など何かしら前職に不満があり、それを改善できる職場に転職したい人が多いと思います。
しかし、職種や業種などと違って、職場の実態的な部分は調べても中々出てこず思うような転職がやりづらいのが現実です。

転職エージェントは紹介先の企業のことをよく知っており、求人情報だけでは分からない職場の雰囲気や労働環境の実態も教えてくれるからです。
特に、転職支援実績が豊富で求職者の求めていることを的確に把握して、それに合った求人を紹介してくれるリクルートエージェント・マイナビエージェントなどの大手転職エージェントがおすすめですよ。
自己都合退職と失業保険に関するよくある質問
自己都合退職と失業保険に関するよくある質問をまとめてみました。自己都合で退職した人で失業手当を受け取りたい場合はぜひ参考にしてみてください。
失業保険は総額でいくらもらえますか?
失業保険の総額は、「1日あたりの支給額(基本手当日額) × 給付日数」で決まります。
基本手当日額は、退職前6ヶ月の給与のおおよそ45%〜80%(給与が低いほど率が高い)、給付日数は自己都合の場合90日〜150日です。正確な金額はハローワークで発行される「雇用保険受給資格者証」で確認できます。
退職後、家族の扶養に入ることはできますか?
失業保険の1日あたりの受給額が3,612円以下(60歳以上は5,000円以下)など、一定の条件を満たせば、家族の健康保険の扶養に入ることができます。
ただし、受給額によっては扶養に入れない場合もあるため、事前に家族が加入している健康保険組合に確認することをおすすめします。
病気(うつ病など)が理由の退職も自己都合になりますか?
医師の診断書などがあり、就労が困難な状態であったことが証明できれば、「正当な理由のある自己都合退職」として特定理由離職者に認定される可能性があります。この場合、給付制限なしで失業保険を受け取ることができますので、まずはハローワークに相談してみてください。
待期期間中や給付制限期間中にアルバイトはできますか?
待期期間中のアルバイトは原則として認められていません。給付制限期間中については、ハローワークに届け出れば可能ですが、週20時間未満などの条件があります。
ルールが細かいため、アルバイトを始める前に必ずハローワークに確認し、収入は正直に申告しましょう。不正受給とみなされると厳しいペナルティがあります。
手取り20万円だった場合、失業保険はいくらもらえますか?
手取り20万円(総支給額で約25万円と仮定)の場合、1日あたりの支給額の目安は4,500円〜5,500円程度と考えられます。これが90日間支給されるとすると、総額で約40万円〜50万円が目安となります。
ただし、これはあくまで概算です。年齢や正確な給与額によって変動するため、参考程度にお考えください。
求職活動実績はセミナーばかりでも大丈夫ですか?
求職活動実績はセミナーばかりになっていても問題ありません。求職活動実績は同じ活動が重複していても問題ないとされているからです。
ただし、同じセミナーを求職活動実績にすることは出来ないので、必ず別のセミナーを受講するようにしましょう。求職活動実績がセミナーばかりでも問題ないかについては、以下の記事でも詳しく解説しています。気になる人は読んでみてください。