同業他社への転職時に気を付けるべきポイントとは?採用担当者が伝授!

同業他社への転職時に気を付けるべきポイントとは?採用担当者が伝授!

転職を考えられているあなたにお伺いします。

あなたが転職したい理由は何ですか?

・仕事が合わないと思った

・仕事は楽しかったが社風が合わなかった

・もっと条件の良い会社を探したくなった

・地理的な問題で・・・

などなど、さまざまな理由があると思います。

この4つの理由を見てみると、(最初の理由以外は)同業他社への転職も考えられるのではないでしょうか?

全くの未経験職種に飛び込むよりも慣れた業界内で転職したほうが、これまでに自分が培ってきたスキルや人脈をそのまま活かすことができるため、大きな負担にならずにすみそうですよね。

仕事の進め方やスピード感が全く異なる業種へ転職し、これまでのやり方が全く通じずあたふたして、「あの中途社員、使えないな…」なんて転職早々に周りから白い目で見られてしまうことだけは何としても避けたいものだと思います。

そこでこの記事では、同業他社への転職において知っておいてほしいポイントを採用担当目線でお話していきます。

 

そもそも同業他社の転職は多いのか

そもそも同業他社の転職は多いのか

私の肌感ですが、同業他社への転職は非常に多いです。

そのまま経験値が活かせるますし、その経験値を求める企業がいるので、自然と多くなるのは当然でしょう。

退職して、〇〇さんどこ行くのかな〜なんて話してて、数ヶ月後聞いてみると、同業他社だった話はよく聞きます。

退職理由として、堂々と同業他社行きます!なんて言う人はそうそういないので、あまり退職時にはわからないケースも。

ただ、蓋開けてみると、結構な数いるよな〜という印象です。

 

どうして同業他社への転職が良く思われないのか?

こちらはズバリ、その会社にしかない技術やノウハウの流出防止です。

例えば開発職の社員であれば、その会社が積み上げてきた開発のノウハウを持っているはずです。

転職してみると分かるのですが、自分では当たり前だと思っていた色々な作業が実は他の会社では目から鱗のアイデアだったりするもの。

そしてそれは、その会社が積み上げてきた歴史そのものだったりすることもありえますよね。

なので、仮にあなた自身は気軽に転職を考えていたとしても、会社側としては貴重な情報を他社へと渡したくないために全力で引き留めようとしてくるかもしれません。

あなたという戦力を失うことを恐れているのはもちろんですが、技術やノウハウを他社へ流出させてしまうことは会社にとって本当に避けるべき事態なのです。

モノづくり大国と呼ばれた日本が優秀な技術者の海外流出を防ぐことができなかった結果、現在はどうなっているかを考えたら分かりやすいでしょう。

これが、同業他社への転職が良く思われない理由です。

技術者ではなく営業や事務員だったとしても、仕事の進め方や人脈など、その会社ならではのノウハウは意外と多いものです。

 

在職中の会社の就業規則を確認!

在職中の会社の就業規則を確認!

就業規則…?

入社時に何だか見たことがあるようなないような、そんな存在かもしれませんが、退職に関する様々な定めが記載されていますので必ず確認しておきましょう。

「競業禁止義務」という文字が見られた場合は要注意です。

同業他社への転職にくぎを刺しています。

もしくは、同じ意味を持った誓約書にサインしている場合もあります。

法律ではないので守る必要はない…と思われるかもしれませんが、就業規則はあなたが思っているよりもしっかりした効力を持っています。

過去には損害賠償に発展したケースもあります。

過去の書類を引っ張り出してきても良いですが、総務課などの担当部署に話を聞きに行くとより安心ですね。

ただ、話を聞きにいく総務の人間を選ばないと、同業他社に転職しよう、としてることはその時点で広まってしまう可能性があるので注意です。

 

可能なかぎり円満な退社を

可能なかぎり円満な退社を

少し脅すような書き方をしてしまいましたが…職業選択の自由がある以上、同業他社への転職であっても基本的に決定権は会社ではなくこちら側にあります。

とはいえ、同業ということは、転職後も会社同士は関わる可能性があるということ。

転職の際にもめてしまってはスムーズな取引がしにくくなる可能性がありますよね。

あなた自身の仕事もやりにくくなるでしょう。

ここまで育ててくれた会社に敬意を持って転職の理由を説明し、できるだけ迷惑をかけないことを誓って、円満な退社を心がけてください。

仮に会社そのものに嫌気がさしていたとしても、同業他社への転職がはばかられるほどあなたに技術やノウハウが身についているのなら、それは会社が与えてくれた環境であなたが成長した結果なのです。

転職の際の面接でも、あなたが働いている企業名を見て「この会社でやっていたのならきっとうちでも活躍できるはずだ」という信用に繋がっている可能性もあります。

謙虚な気持ちを持って気持ちよく転職できるのがベストでしょう。

ただ、あまりにも堂々と同業他社に行きます!と言うと、良い関係にならなかったり、全力で引き止める大きな理由になるので、そこは退職する会社の雰囲気や状況を確認して、臨機応変に接することも大事です。

 

同業他社への転職後に気を付けたいこと

同業他社への転職後に気を付けたいこと

それでは、晴れて転職することができたら…。

転職先ではどうふるまうのが正解でしょうか。

同業他社であれば、共通のお取引先がいたり、仕事内容が似通っていたりするので、仕事中も話が弾むでしょう。

社風の違いは多少あるかもしれませんが、基本的に同じ業界であれば、例えば質実剛健なメーカーから自由を売りにしているITベンチャーへというような180度社風が異なる転職ではありませんので、比較的溶け込みやすいかと思います。

そこで要注意なのは、やはり元いた会社の悪口です。

せっかく謙虚な気持ちで転職できたとしても、ここでうっかりぼろを出してしまっては意味がありません。

悪口だけならともかく、技術やノウハウを積極的に公開することは避けてください。

その場では盛り上がる可能性もありますが、機密情報をペラペラと話す人という印象となり、のちのちあなたの首を絞めることになるでしょう。

誰だって信用の無い人と一緒に仕事をしたいとは思わないですよね。

とはいえ、あなたが持っている技術で転職先の会社の業績が上がることは歓迎すべきことです。

筆者の知る事例では、転職先の企業の書類整理や5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」のSから始まる5つの言葉の総称で、製造業やサービス業をはじめとする職場環境の改善や維持のために用いられる)があまりにもお粗末だったため、率先して取り組むように先導したら、みるみる仕事の効率が上がって感謝されたという例があります。

転職してくる社員にはこういった新しい視点を活かすことも求められているのです。

転職が完了したならあなたはもう転職先の会社の社員ですので、自分が持っている力を尽くしてその会社のために努力することが大切ですよね。

あなたならではの視点で転職先を変えていくことが、他の社員にはないあなただけの価値となります。

 

まとめ:同業他社に転職するときは慎重に!

まとめ:同業他社に転職するときは慎重に!

ここまで同業他社への転職について書いてきた中で、重要なポイントをいくつかおさらいしておきます。

  1. 同業他社への転職は、技術やノウハウの流出防止の観点から良く思われないことがある
  2. 転職前に就業規則や誓約書の有無を確認する
  3. 可能な限り円満な退社を心がける
  4. 転職先の会社で元いた会社の情報を漏らすと信用を失う
  5. 転職後はあなたならではの技術と視点でその会社のために誠意をもって働

いかがだったでしょうか。

同業他社への転職はメリットもありますが、気を付けるべきポイントがいくつかあることがお分かりいただけたでしょうか。

少し面倒くさい…と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、今回お話したポイントに当てはまるということは、あなたが今いる会社で必要とされている社員であるということです。(いてもいなくても困らない社員であれば、同業他社への転職であっても会社も何も言わないですからね)

転職することで変わることはたくさんあります。

転職してよかったとなるか、転職しなければよかったとなるかは分かりませんが、元いた会社からも転職先の会社からも信用を失わないように誠意をもって転職活動をすることはマストでしょう。

この記事があなたの転職活動に良い影響をもたらせれば幸いです。

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