人事・労務の転職を成功させるには、人事・労務の求人や支援実績が豊富な転職エージェント・転職サイトを選ぶのが重要です。
そのため、どの転職エージェントやサービスを利用するかで、紹介される求人の質や転職成功率が大きく変わります。
本記事では、人事・労務の転職支援に強い転職エージェント7社と転職サイト2社を厳選し紹介します。
さらに、エージェントを活用した転職活動の進め方、未経験から人事・労務を目指す方法、市場動向と将来性まで解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 人事・労務に特化した転職エージェント・転職サイトおすすめ9選
- 人事・労務の転職でエージェント選びが重要な理由
- 求人の質・支援内容を見極める比較ポイント
- 未経験・経験者別の転職エージェント活用法
- 人事・労務の転職市場動向とキャリアアップの可能性
【比較一覧】人事・労務に強いおすすめ転職エージェント・転職サイト
人事・労務の転職では、求人の量だけでなく、支援実績や得意領域の違いによって転職活動の進めやすさが大きく変わります。
人事・労務領域の求人や転職支援に強みを持つ転職エージェント・転職サイトを、実績・評判をもとに9社厳選して一覧でまとめました。
それぞれの対象年代や特徴を比較しながら、自分に合うサービス選びの参考にしてください。
| エージェント名 | 公開求人数 | 主な対象 | 対応地域 |
|---|---|---|---|
| リクルートエージェント | 約75万件 | 全年代 | 全国 |
| doda | 約26万件 | 全年代 | 全国 |
| マイナビエージェント | 非公開 | 20代〜30代 | 全国 |
| MS-Japan | 約1万件 | 30代〜40代 | 全国 |
| UZUZ | 非公開 | 20代 | 首都圏に強み |
| ハタラクティブ | 常時4,000件以上 | 20代 | 首都圏・東海圏に強み |
| パソナキャリア | 約5万件 | 30代〜40代 | 全国 |
| ビズリーチ | 約18万件 | 20代〜40代 | 全国 |
| リクナビNEXT | 約142万件 | 全年代 | 全国 |
※2025年12月時点の求人数
9社の転職エージェント・転職サイトを比較し、得意領域や支援実績、対象年代が自分に合うサービスから優先して登録すると転職活動が進めやすくなります。
まずは必ず押さえておきたいリクルートエージェントと、気になるサービスを2〜3社併用し、紹介される求人の質や担当者のサポートを見比べましょう。
人事・労務に強いおすすめ転職エージェント7選
人事・労務の転職では、企業の管理部門(バックオフィス)の求人を専門的に扱うエージェントと、圧倒的な母数を持つ総合型の転職エージェントがおすすめです。
ここでは、人事・労務におすすめの転職エージェントを7社ご紹介します。
おすすめの転職エージェント7選
リクルートエージェント|企業から信頼と圧倒的な求人数が強み
リクルートエージェントは業界最大級の非公開求人数を持ち、首都圏だけでなく地方の優良企業の管理部門求人も多数保有しています。
人事労務の業務範囲や待遇は企業規模や地域・業界によって大きく変わりますが、リクルートエージェントでは、会社規模問わず全業界を網羅しています。
リクルートエージェントの特徴
- 人事・労務の求人数が非公開求人を含め圧倒的
- 地方企業やニッチな業界の管理部門求人も網羅
- 全業界の人事労務求人を保有し、選択肢が広い
- 大手企業からベンチャーまで強いパイプがある
- 転職支援実績No.1の安心感とノウハウの蓄積
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社インディードリクルートパートナーズ https://www.r-agent.com/ |
| 求人数 | 972,620件 |
| 対応地域 | 日本全国 |
| 電話番号 | 0120-070-585 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-317880 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
人事労務は1件でも多くの求人に出会うのが重要になので、リクルートエージェントは登録しておきたい転職エージェントと言っても過言ではありません。
doda|直接応募・スカウト・エージェントが同時に使える
dodaは、求人サイトとしての機能とエージェントによる紹介機能、スカウト機能を1つのサービスで利用できるのが最大の特徴です。
HRテック導入やリモートワーク環境が進んでいるIT・通信系の労務求人に強く、新しい働き方に対応したスキルを活かしたい人に最適です。
dodaの特徴
- 転職サイト・エージェント・スカウトが1つのアカウントで利用できる
- IT・Web業界など成長企業の人事・労務求人が豊富
- 事務系アシスタントの求人も豊富にあり
- 企業からの直接スカウト機能で思わぬ好条件に出会える
- 転職フェアやセミナーなどイベントも充実
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
パーソルキャリア株式会社 https://www.persol-career.co.jp/ |
| 求人数 | 287,200件 |
| 対応地域 | 全国・海外(国内拠点は24ヶ所) |
| 電話番号 | 03-5427-7890 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-304785 特定募集情報等提供事業:51-募-000144 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
マイナビエージェント|中堅ホワイト企業の求人に出会いやすい
マイナビエージェントは、初めての転職や総務から労務へのキャリアチェンジを目指す場合などにおすすめです。
大手だけでなく社風の良い中小・中堅企業の「ポテンシャル採用」も見つかりやすく、丁寧なキャリアの棚卸しで強みを引き出してくれます。
マイナビエージェントの特徴
- 20代〜30代の若手・中堅層へのサポートが手厚く親身
- 初めての転職やキャリアチェンジの相談に強い
- 中小・中堅企業の独占求人を多く保有し、ホワイト企業が多い
- 書類添削・面接対策が丁寧で、通過率が高まる
- 長期的なキャリア形成を一緒に考えてくれる
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社マイナビ https://mynavi-agent.jp/ |
| 求人数 | 求人多数 |
| 対応地域 | 全国 |
| 電話番号 | 03-6267-4000 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-080554 特定募集情報等提供事業:51-募-000092 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
大手の信頼度に頼りつつ、サポートも手厚いので転職活動の質を高めたい若手におすすめです。
MS-Japan|管理部門特化で圧倒的な実績を誇る
MS-Japanは、管理部門特化型として圧倒的な実績を持ち、担当アドバイザーも人事労務の実務知識に精通しています。
「労働法改正への対応」「IPO準備経験」などの専門的なスキルが正当に評価されるため、スペシャリスト志向の方や年収アップを目指す経験者におすすめです。
MS-Japanの特徴
- 管理部門(経理・人事・法務・総務)と士業に特化
- 上場企業やIPO準備企業のハイクラス求人が中心
- 人事・労務の専門スキルを正しく評価
- 担当アドバイザーが労働法や人事制度の知識を持っている
- 管理部門転職の支援実績30年以上の老舗エージェント
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社MS-Japan https://www.jmsc.co.jp/ |
| 求人数 | 10,800件 |
| 対応地域 | 全国(東京・横浜・名古屋・大阪の4ヶ所に拠点あり) |
| 電話番号 | 03-3239-7373 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-307066 特定募集情報等提供事業:51-募-000326 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
人事・労務に関する、具体的な実務経験を正確に評価し、年収アップやキャリアアップの手助けをしてくれま
す。
MS-Japanでしか出会えない管理職求人も豊富で、キャリアアップを目指したい人に向いています。
UZUZ|ブラック企業を避けたい未経験者向け
UZUZは、キャリアに空白がある場合や未経験からIT業界の人事・総務を目指す際のサポートが手厚いエージェントです。
独自の基準でブラック企業を徹底的に排除しているため、労務環境が整った職場で再スタートを切れます。
UZUZの特徴
- 既卒・第二新卒・未経験からのキャリア支援に強い
- 入社後の定着率95%超と、ミスマッチが少ない
- ブラック企業を排除する厳しい基準あり
- IT・Web業界の人事・総務職の未経験求人が豊富
- 平均12時間以上の手厚いカウンセリングとサポート
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社UZUZ https://uzuz.jp/ |
| 求人数 | 非公開(取引社数は3,000社以上) |
| 対応地域 | 東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪 (オフィスは東京・大阪・北海道) |
| 電話番号 | 03-6632-5146 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-305514 |
| 2025年12月時点の取引社数 | |
ハタラクティブ|人柄重視・ポテンシャル重視の求人が豊富
ハタラクティブは、正社員経験が少ない方やフリーターから人事・総務系職種への挑戦を考えている人に特化した転職エージェントです。
いきなり専門的な人事労務職は難しくても、まずは未経験OKの総務・事務職として入社し、人事労務のキャリアを積んでいくための足掛かりとして利用できます。
ハタラクティブの特徴
- 経歴やスキルに自信がなくても正社員を目指せる
- 未経験歓迎の求人が全体の80%以上
- 最短2週間などスピーディーな内定獲得が可能
- 書類選考なしで面接に進める求人もある
- 86.5%の内定率と高いマッチング精度
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
レバレジーズ株式会社 https://hataractive.jp/ |
| 求人数 | 5,560件 |
| 対応地域 | 北海道・宮城・関東・岐阜・静岡・愛知・三重・京都・大阪・兵庫・広島・岡山・福岡 |
| 電話番号 | 0120-979-185 0120-963-250 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-302698 労働者派遣事業許可:派13-302333 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
もちろん、人事労務アシスタント求人もありますが、求人数が多いわけではないので選択肢は広く持ちましょう。
パソナキャリア|女性管理職・30代以上のハイクラス転職に強み
パソナキャリアは、顧客満足度の高さに定評があり、求職者一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングが得意です。
福利厚生が充実した大手企業や女性が活躍する管理部門の求人に強みがあり、ワークライフバランスを保ちながらキャリアアップしたい30代・40代におすすめです。
パソナキャリアの特徴
- 年収800万円以上のハイクラス転職に強い
- 女性管理職の支援やワークライフバランス重視の求人が豊富
- 利益よりもマッチングの質を重視する丁寧なサポート
- オリコン顧客満足度調査で4年連続1位の実績
- 大手企業や上場企業の管理部門求人に強い
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社パソナ https://www.pasonacareer.jp/ |
| 求人数 | 50,000件以上 |
| 対応地域 | 全国(拠点は日本全国47都道府県にあり) |
| 電話番号 | 03-6740-4960 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-010444 労働者派遣事業:派13-303586 特定募集情報等提供事業:51-募-000664 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
担当者の対応が非常に丁寧で、じっくり相談しながら転職活動を進められる点も評価されています。
ただし、ハイクラス求人が多いため、経験3年以上の人向けといえるでしょう。
人事・労務に強いおすすめ転職サイト2選
転職サイトには、大きく分けてスカウト型と求人広告型があります。
スカウト型は企業からのオファーを待つ受け身のスタイル、求人広告型は自分から積極的に探す攻めのスタイルです。
ここでは、人事・労務に強いおすすめの転職サイトを2社ご紹介します。
ビズリーチ|経験者向けのハイクラススカウトサービス
ビズリーチは、審査を通過したハイクラス層向けのスカウトサイトです。職務経歴書を登録しておけば、人事・労務スキルに興味を持った企業やヘッドハンターから直接オファーが届きます。
自分の市場価値を確認するためにも活用でき、年収アップやキャリアアップしやすい求人に出会えるチャンスが豊富です。
ビズリーチの特徴
- 登録するだけで企業やヘッドハンターからスカウトが届く
- 自分の「市場価値」と「適正年収」を客観的に把握できる
- 即戦力の人事・労務マネージャー、CHRO候補求人が豊富
- 年収600万円以上のハイクラス求人が全体の3分の1以上
- 面接確約のプラチナスカウトが届く
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
株式会社ビズリーチ https://www.bizreach.jp |
| 求人数 | 公開求人数:127,000件 |
| 会員数 | 281万人以上(2025年1月末時点) |
| 対応地域 | 全国 |
| 免許登録 | 有料職業紹介事業:13-ユ-302647 特定募集情報等提供事業:51-募-000175 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
リクナビNEXT|転職エージェントにない中小企業の求人多数
リクナビNEXTは、国内最大級の会員数を誇る定番の転職サイトです。
AIによるマッチング機能や「オファー」機能が充実しており、エージェントでは扱っていない地元の中小企業や急募案件に出会える可能性があります。
リクナビNEXTの特徴
- 国内最大級の求人数で、人事・労務求人も豊富
- 転職エージェント未利用の中小企業求人も多数掲載
- 自分のペースで好きな時に求人をチェックできる
- AIによるマッチング機能「気になる」で企業からオファーが届く
- グッドポイント診断で自分の強みを客観的に把握できる
| 運営会社概要 | |
|---|---|
| 運営会社 公式サイト |
Indeed Japan株式会社 https://next.rikunabi.com/ |
| 求人数 | 1,370,000件 |
| 対応地域 | 全国 |
| 更新日 | 毎週水曜日・金曜日更新 |
| 免許登録 | 特定募集情報等提供事業:51-募-000379 |
| 2025年12月時点の求人数 | |
また、転職エージェントと併用すると、エージェント経由では出会いにくい中小企業や急募求人まで視野を広げられます。
人事・労務で転職エージェント・サイトを選ぶ際の比較ポイント
人事・労務として転職する場合、選ぶエージェントや転職サイトによって出会える求人の質や働きやすさが変わります。
ここでは、ミスマッチを防ぎ、人事・労務として成長できる企業に出会うための比較ポイントを見ていきましょう。
比較ポイント
労務・採用・給与計算などの「実務求人」が豊富にあるか
人事・労務としてキャリアを積むには、実務経験が得られる求人を紹介しているサービスを選ぶのが重要です。
転職エージェント・転職サイトを選び間違えるとアシスタントや兼務の求人にしか出会えない可能性を高めます。
人事・労務の求人の確認ポイント
- 人材採用
- 人材育成・キャリア開発
- 人事評価
- 労務管理(勤怠管理・社会保険・福利厚生・安全衛生など)
- 組織開発
- 人事企画・制度設計 など
未経験の場合はアシスタント業務から経験を積む選択も有効ですが、経験者にとっては実務に深く関われないと感じる場面も出やすくなります。
人事・労務など管理部門の転職支援を得意分野としているか
人事・労務など管理部門の転職支援実績が高い転職支援サービスを使いましょう。
人事・労務などの管理部門の求人は、転職支援実績があり企業から信頼を得ている転職エージェント・転職サイトのみ保有しているためです。
管理部門転職に強いエージェントの特徴
- 採用責任者と直接つながりがあり、社内のリアルな情報を得られる
- 人事・労務の経験や強みを正しく評価してもらえる
- 書類選考や面接で通過しやすくするポイントを把握している
- 企業の働き方や課題を理解しており、求人内容の解像度が高い
独占求人や非公開求人で人材募集している企業も少なくないので、独占求人を多く保有しているかにも注目してみましょう。
企業文化や社内環境などの内部情報を熟知しているか
人事・労務として働くなら、企業文化や社内環境など内部情報を詳しく把握している転職サービスを選びましょう。
人事労務は社員の働き方を管理する立場であり、繁忙期・有休取得率・残業の実態など、求人票では分からない情報を把握していないと、入社後のミスマッチが起こりやすいためです。
人事・労務に必要な情報
- 組織体制
- 企業文化
- 裁量の範囲
- 離職率
- 繁忙期・閑散期
- 有休取得率
- フレックスタイム制度の実態
- 残業時間 など
転職サイトを使う場合も企業情報や写真を豊富に載せている媒体を選びましょう。
利用者の口コミで良い評判があるか
人事・労務として転職サービスを選ぶときは、自分と近い属性の利用者からのリアルな声をチェックしましょう。
口コミを確認すれば、対応スピードや紹介求人の質など、実際の利用者がどう感じたかを具体的に把握できます。
口コミの調べ方
- 口コミサイト(転職会議・OpenWork・エン カイシャの評判など)
- SNS(X・Facebook・note など)
事前に傾向を把握しておけば、自分に合うサービスかどうかを見極めやすくなります。
人事・労務の転職でエージェントを利用する3つのメリット
人事・労務での転職考えている人は転職エージェントを利用することで、転職サイトでは得られない希少な求人や専門的なサポートを受けられます。
ここでは、代表的な3つのメリットを解説します。
IPO準備や制度改革など希少な求人に出会える
転職エージェントを利用すると、非公開求人や独占求人など希少な求人に出会えるチャンスが広がります。
IPO準備や人事制度改革など、経営に近い重要ポジションは情報漏洩を防ぐため、企業がエージェントのみに依頼するケースが多いです。
希少な非公開求人の例
- IPO準備室の労務担当(上場準備に向けた規程整備)
- 人事制度改革プロジェクトリーダー
- グループ統合に伴う労務統合責任者
- 新規事業立ち上げの人事責任者 など
特にリクルートエージェント・MS-Japanは、管理部門・人事領域での支援実績が豊富なため、
IPO準備室や制度改革フェーズの求人を紹介してもらえる可能性があります。
経験者でキャリアアップを狙う場合は、転職サイト単独よりエージェント併用のほうが有利でしょう。
専門スキルを正当に評価してもらい給与交渉してもらえる
人事・労務の転職では、専門スキルや実績が客観的に整理されると、適切な評価や年収アップにつながりやすくなります。
人事・労務の実績は数値化しにくいため、自分で強みを説明しても企業に伝わりにくいケースが多いです。
企業に伝わりやすい実績の例
- 採用目標の達成率(例:◯%達成)
- 労務管理の成果(例:36協定違反ゼロを◯年継続)
- 業務改善の実績(例:勤怠管理の手続き時間を◯%削減)
doda・パソナキャリアは、人事・労務の業務内容を理解したアドバイザーが多く、実績を言語化したうえで年収交渉までサポートしてくれる点が強みです。
適正評価を受けたい人ほど、エージェントの介在価値は高くなるでしょう。
社労士・税理士などの連携実績がわかる
転職エージェントを利用すれば、社会保険労務士や税理士、公認会計士の関係性や体制について、事前に情報を得られます。
外部専門家との協力関係は、人事・労務の実務量やリスク管理に直結し、入社後の働きやすさを大きく左右するためです。
外部専門家との連携体制で把握しやすい情報
- 社労士・税理士とどのようにやり取りしているか
- 給与計算を内製しているか、アウトソースしているか
- 勤怠・給与システムの導入状況や運用体制
- トラブル発生時の相談ルート
- 定例ミーティングの頻度や対応スピード
「給与計算アウトソース状況」「システム導入状況」など直接業務に関わることも事前に教えてくれます。
遠慮せずに疑問点は聞いてみましょう。
人事・労務の転職活動で転職エージェント・サイトを効果的に活用するコツ
人事・労務の転職は、どれだけ質の高い情報を得られるかが選考結果に影響します。
ここでは、転職エージェント・転職サイトをより有利に活用するためのポイントを紹介します。
活用するコツ
転職エージェントと転職サイトを併用して良いとこ取りをする
人事・労務の転職は、転職エージェントと転職サイトの両サービスを併用すると専門性の高い求人にアクセスしやすくなり、選考の幅が広がります。
各社が保有する「独占求人」を取りこぼさず、求人の比較や複数の担当者の多角的なアドバイスで自分の市場価値を判断できるためです。
キャリアアップが目的の活用例
| 使い方 | タイプ | 目的 | 転職エージェント例 |
|---|---|---|---|
| メイン | 人事特化型 | 希少求人に出会う | MS-Japan |
| サブ | 総合型 | 求人を網羅 | リクルートエージェント |
| サブ | ハイクラス特化型 | 求人の質を重視 | JACリクルートメント |
| サブ | 転職サイト | スカウトで選択肢拡大 | ビズリーチ |
多すぎると管理が大変になるため、自分が管理できる程度の転職エージェントに登録すると良いでしょう。
キャリアアドバイザーへ「実務能力のプレゼン」をする
人事・労務の転職では、キャリアアドバイザーとのやり取りが実務能力の評価につながるため、普段のコミュニケーションを「実務能力のプレゼン」と意識するのが大切です。
人事・労務の仕事は、メールの返信速度、電話対応のマナー、日程調整の正確さ、伝達能力などの基本動作の正確さが重視されるためです。
具体的な実務能力プレゼン
- 24時間以内の返信(メール、電話、LINE問わず)
- 端的な報告
- 正確な日程調整
- ビジネスマナーに沿った言葉遣い
- 選考状況、他社との進捗を適宜共有
キャリアアドバイザーの評価が高くなれば、より良い求人につながる可能性が高まるでしょう。
採用背景や求める人物像を逆算し擦り合わせる
人事・労務の転職では、採用背景や求める人物像を逆算し、キャリアアドバイザーとすり合わせると、選考で伝えるべき強みが明確になります。
企業が抱える課題や募集理由を理解すると、自分の経験のどこをアピールすべきか判断しやすく、人事・労務としての視点も示せるためです。
採用背景から読み解く求める人物像
| 採用背景 | 想定される課題 | 求める人物像 |
|---|---|---|
| 欠員補充 | 業務に穴、急募 | 即戦力 |
| 組織強化 | 人手不足、スキル不足 | 専門知識 |
| 制度改革 | 従業員の現状への不満 | 変革能力、提案力 |

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ネガティブな情報も隠さず伝え「信頼関係」を築く
転職エージェントには、印象が悪くなるようなネガティブな情報も包み隠さず伝えましょう。
人事領域では信頼性が重視されるため、本音を伝えるほど状況を正確に理解してもらえ、最適な求人提案やサポートにつながります。
サポートが受けやすくなる情報例
- 前職でのつまずきや悩んだポイント
- 転職を考えた背景(働き方・環境・キャリアへの不安など)
- 不得意な業務や避けたい領域
- 働き方の制約(残業、家庭事情、通勤など)
- 選考で懸念されそうだと感じている点
転職後に「人材を紹介してもらう」立場に変わる場合もあるので、人事・労務を目指すなら、転職エージェントと信頼関係を築いておいて損はありません。
人事・労務の基本情報
人事・労務は、採用や労務管理、制度づくりなど企業運営の根幹を支える職種です。
ここでは、人事・労務の仕事内容から年収、必要スキル、キャリアパス、評価される資格までわかりやすく解説します。
人事・労務の仕事内容と平均年収
人事は「採用・教育・評価」、労務は「給与・社保・安全衛生」で、企業規模によって担当範囲と年収が大きく変わります。
厚生労働省「jobtag」では、人事・労務を含む人事事務員の平均年収は513.5万円、マネジャー層は917.2万円(令和6年度)と示されており、組織体制によって役割が細分化されるためです。
会社規模ごとの特徴は、以下のとおりです。
| 会社規模 | 組織体制 | 業務の特徴 | 平均年収 |
|---|---|---|---|
| 大手企業 (1000名以上) |
採用、教育など業務が細分化 | 専門性が高く、大規模プロジェクトが多い | 約575万円〜725万円 |
| 中堅企業 (300〜1000名) |
人事部内に採用・労務チーム | 専門性+幅広い知識が必要 | 約500万円〜600万円 |
| 中小企業 (300名未満) |
様々な職種と兼務 | ゼネラリスト | 約482万円〜512万円 |
参考:厚生労働省|jobtag(人事事務)・厚生労働省|jobtag(人事課長)・MS-Japan|管理部門の転職市場動向
キャリアアップは専門領域を深めるか、マネジメント職を目指すかが主要なルートです。
人事・労務に求められるスキル
人事・労務には、正確な事務処理だけでなく、組織全体と調整しながら公平な判断を下すための専門知識と対人スキルが求められます。
人事・労務の業務は、従業員の評価・給与・安全衛生などの重要領域を扱うためです。
代表的なスキル
- 正確性
- 調整力
- マルチタスク
- コミュニケーション能力(傾聴力・説明力・折衝力)
- 法的知識
- 倫理観
- 公平性
- 誠実性
- 内部統制力(コンプライアンス体制の整備・運用)
誠実さや倫理観は一朝一夕では身につかないので、選考でも高く評価されやすいです。
人事・労務のキャリアパス
人事・労務のキャリアパスは大きく3方向に分かれ、自身の強みと志向によって進む道が変わります。
役割が専門職とマネジメントに分かれる職種であり、早期に方向性を定めるのが昇進や年収にも影響するためです。
代表的なキャリアパス
- 管理部門全体のゼネラリスト(管理部長・CHRO)
- 人事管理職(人事部長)
- コンサルタント・独立
20代で経験を積み、30代で伸ばす力を明確にすると、キャリアが安定して進みますよ。
人事・労務の転職で評価される資格
人事・労務の転職では実務経験が中心に見られますが、資格があると専門知識の裏付けとして採用側の評価が高まりやすいです。
資格は、労働法・社会保険・安全衛生など業務で必須となる知識を体系的に理解している証明になります。
評価されやすい資格の代表例
- 社会保険労務士
- キャリアコンサルタント
- ビジネス、キャリア検定
- 衛生管理者
- 社会保険労務士
資格取得も容易ではありませんが、資格取得できればキャリアも広がるでしょう。
人事・労務の転職市場動向と将来性
人事労務の需要は拡大傾向にあり、特に「AI活用」と「法対応」ができる人材は市場価値が高騰しています。
ここでは、最新の市場動向と将来性をわかりやすく解説します。
転職市場動向と将来性
有効求人倍率は高水準で「管理的職業」は売り手市場
厚生労働省の職業情報提供サイト(jobtag)によると、人事課長の有効求人倍率は1.49倍、人事事務員は1.14倍 と、いずれも売り手市場です。
労働人口の減少と法規制の複雑化により、企業は人事労務の専門性をより強く求めているためです。
売り手市場の背景
- 働き方改革関連法の施行による労務管理の複雑化
- 人的資本経営の開示義務化による専門人材の需要拡大
- リモートワーク導入に伴う労務管理の高度化
- AI導入による業務見直し促進
参考:厚生労働省|jobtag(人事事務)・厚生労働省|jobtag(人事課長)
経験を積んできた人にとっては、複数の選択肢を比較しながら転職を進めやすいといえるでしょう。
AI・生成AIの導入による「定型業務の減少」と「企画業務」へのシフト
AIの普及で定型業務が縮小し、人事・労務の役割は企画や改善へと広がっています。
総務省の調査では、バックオフィス業務の約3〜4割が自動化対象とされ、入力作業や問い合わせ対応などがAIによって効率化されているためです。
今後価値が高まるスキル
- 業務設計力(AIを使った業務フローの再構築)
- データ分析力(データを読み解き、施策に落とし込める)
- 変革推進力(デジタル化を進められる)
業務フローを見直したり、システム導入で効率化したりと、企画寄りの役割を担えると市場価値が高まるでしょう。
人的資本経営の開示義務化により「データドリブン人事」の価値高騰
人的資本経営の開示義務化により、人事データを根拠に判断し施策を進められるデータドリブン型の人材の評価が急速に高まっています。
金融庁が有価証券報告書での人的資本情報の開示を義務化し、離職率や男女間賃金差などを数字で説明し、経営戦略と結びつけられる能力が求められるようになったためです。
データドリブン型の人材に必要なスキル
- データ収集・整備
- 人事データの統計的分析
- 経営層や投資家に分かりやすくデータを可視化・説明
- データに基づいた人事施策を企画・実行
- 施策の効果をデータで検証し、PDCAを回す
たとえば離職が多い理由を数字で把握し、改善策を講じて成果まで出せた経験があれば、強みとして大きくアピールできます。
頻繁な法改正とコンプライアンス強化の対応が求められる
頻繁な法改正に即応し、コンプライアンスを自走できる労務担当者は企業から高く評価されます。
法令違反は企業の信用失墜や行政処分につながり、経営リスクを大きく高めるためです。
必要とされる実務対応の例
- 育児・介護休業法などの法改正への即時対応
- ハラスメント防止法に合わせた社内規程の更新
- 賃金格差や労働時間など人事データの整備・開示
- 就業規則の改定と社内への周知・運用調整
- 内部監査やコンプライアンス体制への対応
- 労働トラブル発生時の初動対応・リスク整理
就業規則の改定や内部監査の準備まで一手に担える労務担当者は、どの会社でも重宝されるでしょう。
未経験から人事労務へ転職するためのステップ
未経験から人事労務を目指す場合、人気職種で応募数も多いため、準備の質が転職成功に直結します。
30代以降は実務力が重視されるため、経験を積むルートを工夫することが重要です。
ここでは、未経験から人事労務に近づくための代表的な3つのステップを紹介します。
総務や経理からのキャリアチェンジを目指す
未経験から人事労務を目指すなら、総務や経理で経験を積み、労務へ広げるルートがもっとも現実的です。
中小企業では管理部門の区分が曖昧で、総務兼人事・経理兼労務のような形で人事労務の実務に触れやすい環境があるためです。
実務への広げ方
- 総務で勤怠管理を担当 → 雇用契約・就業規則の運用に関わる
- 経理で給与計算を担当 → 社会保険手続きにステップアップ
- 管理部内での兼務を通じて労務領域を担当する
- 実務を積んだうえで、「経験者枠」で次の転職に挑戦できる
人事に早く関わりたい場合は、人事アシスタントへの応募も良い選択肢ですが、ポテンシャル採用が中心のためチャンスが広いのは20代です。
実務を通じて信頼を得られる職種から入るほうが、現実的なキャリア形成につながります。

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アウトソーシング会社や社労士事務所で経験を積む
未経験から人事労務へ近づくには、アウトソーシング会社や社労士事務所で実務経験を積むのもおすすめです。
給与計算や社会保険手続きなどを多く扱うため、短期間で基礎スキルを身につけやすいためです。
短期間で経験値を高められる理由
- 給与計算代行会社では複数企業の給与処理を担当できる
- 社労士事務所では社会保険・労務手続きの一連を経験できる
- 未経験者を採用しやすい環境が整っている
- 2〜3年の経験があれば事業会社の労務ポジションへ挑戦しやすくなる
ただし、長く在籍すると「作業中心のキャリア」と見られやすいため、2〜3年を目安に事業会社への転職を考えておくと良いでしょう。
転職エージェントの書類添削と面接対策を活用する
未経験から人事労務を目指すなら、転職エージェントの書類添削と面接対策を活用しましょう。
未経験者は選考通過率が低く、企業側に「採用する理由」を明確に示す必要があるためです。
書類添削と面接対策を活用がおすすめの理由
- 過去の経験から人事労務につながるスキルを見つける
- 人事担当者の目に留まる履歴書・職務経歴書の添削
- 過去の質問傾向を踏まえた面接対策
未経験者の場合、熱意だけでは採用に届かず、「入社後すぐに成果を出せそうか」が見られます。
経歴のどこを強みにできるか、どのように人事労務への理解を示すかを、エージェントと一緒に磨いていくと選考を突破しやすくなるでしょう。
転職エージェント・転職サイトの利用の流れ
転職エージェントを利用した転職活動では、以下の流れで進みます。
基本的にはどの転職エージェントも利用手順は同じです。
転職エージェント利用の流れ
- 登録
- キャリアアドバイザーと面談
- 求人紹介・応募
- 応募書類添削
- 企業側の書類選考
- 面接対策
- 企業と面接(複数回)
- 内定・条件交渉
- 入社
転職サイトを利用した転職活動では、以下の流れで進みます。
転職サイトによって利用方法は変わりますが、直接応募なのは共通しています。
転職サイト利用の流れ
- 登録
- 求人選定
- 求人応募
- 企業側の書類選考
- 企業と面接(複数回)
- 内定・条件交渉
- 入社
転職サイトは書類添削や面接対策がないため、自分で戦略を立てて進める必要があります。
サポートが欲しい場合はエージェントを併用すると安心です。
転職エージェントの使い方、利用の流れについて、詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
人事・労務でキャリアアップするなら、転職エージェントを賢く活用しよう
人事・労務でキャリアアップを目指すなら、人事・労務領域に強みを持つ転職エージェントと転職サイトを併用するのが重要です。
転職エージェントを活用すれば、非公開求人や希少なポジションの紹介に加え、選考対策や年収交渉まで一貫したサポートを受けられます。
一方で、転職サイトを併用することで、より幅広い求人情報にもアクセス可能です。
まずは気になる転職エージェント・転職サイトに登録し、求人や支援内容を比較してみましょう。
一歩踏み出すことで、自分に合ったキャリアの選択肢が見えてくるでしょう。





