失業手当の受給を控えている人にとって、「パソナのオンラインセミナーは、本当に求職活動実績になるのだろうか?」という疑問は大きな不安要素でしょう。
結論からお伝えすると、パソナが開催するセミナーの多くは、求職活動実績として認められます。
ハローワークは、許可・届出のある民間事業者が実施するセミナーや職業相談を求職活動実績として認めています。
パソナは厚生労働大臣の許可を受けた優良職業紹介事業者です。(許可番号 13-ユ-010444)そのため、パソナがおこなうセミナーは求職活動実績とすることができます。
しかし、セミナーの内容や視聴方法によっては求職活動実績として認められない可能性があるため注意が必要です。
この記事でわかること
- パソナのセミナーが求職活動実績として認められるための2つの要件
- 認定日に焦らないための3つの具体的な注意点と失敗回避策
- オンラインセミナー参加から失業認定申告書の提出までの手順
この記事では、パソナのセミナーを求職活動実績とするための手続きと、ハローワークで否定されないための証拠の残し方を具体的に解説します。
実績作りを効率よく完了し、次のキャリアへ進むための第一歩を踏み出しましょう。
パソナのセミナーが求職活動実績として「認定される」2つの要件
パソナのセミナーを求職活動実績とするためには、ハローワークが定める定義を満たす必要があります。具体的には、「職業に就くために積極的におこなった活動」と認められるかどうかがポイントです。
ここでは、認定を確実にするための2つの要件を解説します。
要件1:再就職に直接役立つ内容であること(自己啓発との線引き)
求職活動実績は、前述のように「再就職のために積極的におこなった活動」であるとハローワークから認められることが重要です。
セミナーの内容について明確な規定はありませんが、セミナーによっては求職活動実績として認められない可能性があります。
例えば、職務経歴書の書き方、面接対策、特定の職種に求められるスキルアップ講座などはセミナーの内容が再就職に直接結びつくと考えられ、実績になりやすい内容です。
一方、趣味や教養、一般的なマインドセット講座など特定の求人や職業と直接的な関連が薄いと判断されるものは、実績として認められない可能性があります。「自己啓発」ではなく「職業能力の向上」が目的であることを示す必要があります。
要件2:セミナーの「参加日時・主催者名」が客観的に証明できること
活動の実績として申告するには、「いつ」「誰が主催した」セミナーに「自分が参加した」という事実を証明できなければなりません。
パソナを含む転職エージェントや転職サイトのセミナーではセミナーの参加証明書がもらえない場合が多いです。
この場合は、参加申し込み時の受付メールや受講後に届く「参加完了メール」などを自分が参加した証明として保管しておきましょう。メールを保存する際には「いつ」「誰が主催した」という情報がわかるように保存することが重要です。
また、セミナーで学んだことや自身の求職活動で活かしたいことなどをメモしておくことも推奨します。
実績が認められない?パソナのセミナーでの3つの注意点
パソナのセミナーが求職活動実績として認められるには、いくつか気をつけたい注意点があります。
これらのポイントを把握しておけば、認定日に焦ることなく確実に手続きを進めることができます。
注意点1:全てのセミナーが求職活動実績にはならない
セミナーの内容や視聴方法によって、全てのセミナーが求職活動実績として認められるとは限りません。
オンラインセミナーのアーカイブ視聴では求職活動実績と認定されない場合があります。
リアルタイムではなくアーカイブの視聴だと、参加前や参加後のメール送付がなく、視聴の証明ができない可能性が高いです。
アーカイブ動画のオンラインセミナーを求職活動実績としたい際は、自身の参加を証明できるメールや証明書が発行されるかどうか確認したり、ハローワークに直接求職活動実績とできるかどうか確認したりするようにしましょう。
また、前述の通り内容が求職活動に結びつかないとハローワークに判断されると、実績として認められません。
特に、「自己啓発」「投資」「趣味」など、転職活動とは無関係のテーマを扱っている場合は注意が必要です。認定を確実にするためにも、「再就職に必要な知識・スキル向上」に焦点を当てたセミナーを選びましょう。
リクルートエージェントやdodaといった転職エージェントのセミナーも求職活動実績とすることができるため、登録だけでもしておくと選べるセミナーの種類が増え安心ですよ。
注意点2:セミナー参加証明のメールを削除してしまった
パソナを含め民間サービスのセミナーでは、参加証明書が発行されないケースや、オンラインの場合はメールでの通知のみとなるケースがあります。
万が一、参加を証明するメールを削除してしまった場合、実績の証明が非常に困難になります。ハローワークは客観的な証拠を重視するため、申し込み時、および受講後にパソナから届くメールは、認定日まで必ず保存しておきましょう。
メールを紛失した場合は、パソナに問い合わせメールを再送付してもらえないかや、ハローワークに事情を説明し実績として認定されるかなどの相談を試みてください。
注意点3:同一セミナーを複数回、実績として申告した場合
失業認定期間中に同じ内容のセミナーに複数回参加し、それを実績として申告した場合、原則として1回分としか認められません。
「同じ活動を繰り返しても、再就職への意欲的な活動とはみなされない」というのがハローワークの基本的な考え方です。
実績の回数を増やす必要がある場合は、テーマが異なる別のセミナーを選ぶか、後述するハローワークの職業相談などを活用しましょう。
パソナのオンラインセミナーを求職活動実績とする手順
ここでは、パソナのオンラインセミナーを選び、失業認定日に申告するまでの具体的な3つの手順を解説します。この流れに沿って行動すれば、実績作りで失敗する心配はありません。
パソナの公式サイトで「求職活動実績になるセミナー」を選ぶ
パソナでは、転職エージェントであるパソナキャリアを通じて、求職活動実績となるセミナーを多数開催しています。
まずはパソナキャリアの公式サイトで、「面接対策」「書類作成のポイント」など、再就職に役立つテーマのオンラインセミナーを選び、申し込みましょう。申し込みが完了すると、セミナーの詳細が記載されたメールが届きます。
参加証明のメールを保存し受講する
オンラインセミナーを受講する際は途中退出を避け最後まで集中して受けましょう。受講中に学んだことをメモしておくと、ハローワークで内容について聞かれた場合にも安心です。
そして最も重要なのが、参加証明となるメールの保存です。セミナーの日時、名称、主催者名が記載されたメールは、スクリーンショットや印刷をして大切に保管してください。
「失業認定申告書」へ正確に記入する
失業認定日には、ハローワークで「失業認定申告書」を提出します。この申告書に、パソナのセミナー参加を実績として記入してください。
記入欄では、「ア 求職活動をした」「(イ)職業紹介事業者による職業相談、職業紹介等」を選択し、以下の項目を記入します。
記入事項
- 活動日:セミナーを記入した日付を記入
- 利用した機関の名称:株式会社パソナ
tel 00-0000-0000 - 求職活動の内容:オンラインセミナー受講「〇〇セミナー」
以下の記事では失業認定申告書の書き方を詳しく紹介しています。気になる人はぜひ参考にしてくださいね。
パソナのセミナー以外で認定日に間に合う実績の作り方
パソナのセミナーの開催日が認定日に間に合わない場合や求職活動実績の回数が足りない場合は、別の活動も組み合わせて実績を確保する必要があります。ここでは、短時間で実績とすることができる活動例を紹介します。
ハローワークの職業相談
最も確実で手軽な方法は、ハローワーク内で活動を完結させることです。
ハローワークでは職員と職業相談をすることができ、求職活動実績となります。
セミナーでは双方向のコミュニケーションを取ることが難しいですが、職業相談では転職活動についてわからないことを何でも質問することができるため、転職活動をより効率的に進めることができますね。
以下の記事ではハローワークが主催する活動での求職活動実績の作り方について詳しく紹介しています。気になる人はぜひご覧ください。
転職エージェントとの面談
パソナキャリアを含む転職エージェントに登録し、キャリアアドバイザーとの面談をおこなうことも実績になります。
ハローワークだけでなく転職エージェントも利用することで、より自分にあった求人に出会える可能性が高くなり転職活動を効率的に進められますよ。
パソナキャリアはハイクラスや管理部門転職に特化した転職エージェントです。そのため、経歴が十分でない場合は満足な求人紹介やサポートが受けられない可能性があります。
これに対し、リクルートエージェントは業界No.1の実績と求人数を誇る転職エージェントです。そのため、自身の経歴に不安がある場合はパソナキャリアに加えてリクルートエージェントにも登録しておくことがおすすめですよ。
求人への応募
求人への応募も求職活動実績とすることができます。
求人への応募はハローワークや転職エージェント、転職サイトなどどの経由での応募でも実績となります。
しかし、書類選考・筆記試験・採用面接などが1つの求人に係る一連の選考過程である場合にはどの段階まで進んでも1回分の実績として扱われることに注意しましょう。
以下の記事では求人への応募での求職活動実績の作り方に関する内容や求職活動実績をすぐに作る裏技について更に詳しく解説しています。参考にしてみてください。
パソナのセミナーで作る求職活動実績に関するよくある質問
パソナのセミナーで作る求職活動実績に関するよくある質問をまとめてみました。失業保険を受給するための求職活動実績を作りたい人はぜひ参考にしてみてください。
質問1:パソナのセミナーはアーカイブ受講でも実績になりますか?
アーカイブの受講では実績として認められない可能性があります。
視聴したことを証明するメールなどを保存できない場合は、視聴の証明ができないため実績として認められない可能性が高いです。
パソナが実績として認めるかどうかは各ハローワークの判断によるため、事前に確認しましょう。
質問2:セミナーの参加証明書がなくても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。参加証明書が発行されなくてもパソナからの正式なメール(日時、名称、主催者名が明記されたもの)をハローワークに提示すれば証明として認められます。
質問3:同じセミナーに2回参加しても実績としてカウントされますか?
同じ内容のセミナーに複数回参加しても、原則として1回分の実績としてしかカウントされません。実績の回数を増やしたい場合は、内容が異なる別のセミナーに参加しましょう。
質問4:求職活動実績がセミナーばかりでも大丈夫ですか?
求職活動実績がセミナーばかりでも問題はありません。しかし、ハローワークは「本当に再就職の意欲があるか」を見ています。
セミナー参加だけでなく、職業相談や求人への応募など、多様な活動とバランス良くおこなうことが求職意欲を示す上では推奨されます。
質問5:求職活動実績とすることができる他社のセミナーを教えてください
リクルートエージェントやdodaといった転職エージェントや転職サイトのセミナーも求職活動実績とすることができます。
この他のサービスについても、以下の記事で詳しく紹介しているためぜひ参考にしてみてくださいね。
